2015年 02月 13日
知ることは果たして幸せなのだろうか
普段娘には「バカは頭の良い人間が作った制度に何も判らず乗っかって、いつの間にか全てを吸い取られていく生活を余儀なくされるんだ」などと偉そうな事をのたまっているが、今回「知る事は本当に幸せな事に繋がるのか?」という場面に直面してしまった。

白いご飯、味噌汁、今日はお魚、明日はお肉、昨日は中華、時々外食。
そんな生活に何も問題なく、不満を抱く事もなく、ジョエルロブションのフランス料理の味も知らず、赤坂離宮の中華も知らずとも日々生きて行ければ幸せと思っていた。


「上には上があるんだよ」
「住む世界が違う場面をその目で見てみたくないかい?」

住む世界が違う場面を知ったところで、その世界に到達出来るかは判らないのに、怖い物見たさでチラリと開けたそのパンドラのはこの中には、全ての者を誘う何かが潜んでいたのだ。

話が前後するが、実は仕事で東京に出向いていた。
その話はまた別の機会に。

仕事の会場である舞浜からこれまた「知らない方が良かったんじゃないか?」の前哨戦というか、自分にとってはある意味勝手に大本命と思ってる(思うだけなら税金も金利も一切関係ない)ALPINA D5の助手席に乗せて頂き、首都高を走って横浜経由で向かったおっさんとALPINAD5オーナー様

車中で「試乗の予約は入れてありますから」と言われ、状況が飲み込めないままトラックが縦横無尽に走る高速道路を、これまた十分高速な速度で快走するALPINA D5。

途中突然に「ポロローン」とアラームが鳴る。
「何かなりましたけど?」とオーナーに尋ねると、これまた驚愕の一言が返ってきた。

自分の感覚で走行中にアラームが鳴るってのは、「どこか壊れた」しかないのだが、世の中的にはこの様な使い方もあるのかと改めて再認識した。

「あぁ、ある速度になった時になるようにしてるんですよ。そうしないと気づかないうちにとんでもない速度になってる事があるんで(笑)」

その速度は「一応、その筋の方から停止を求められ、国庫金納付義務が発生して青紙ギリギリかヘタして赤紙の速度」で、一般常識的な感覚から言えば「それはダメでしょ」という杓子定規の話になるような速度だが、自分がその音を聞いた時には「なぜ今その音が鳴る訳?」的な感覚しかなかった。

完全に速度に対して感覚が麻痺しているようなコンフォートな乗り心地。
全く不安も恐怖もないのに、なぜ日本の高速道路の制限速度はそこなんだ?と本気で疑問に思うような位の快適さがそこにあった。

「これがアルピナマジックなんですかね(笑)」とオーナー様。


凄いですねとこれまたチープな言い方しか出来ない中でショールーム到着。

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ショールームの1FにはB7オプションフル仕様が鎮座。
一応価格は約2500万円。
マンションのモデルルームを格安でお譲りします的な話ではなく、この車が2500万円。

その辺にあるショールームとは一線を画し、高級住宅のリビングに車が置かれてるような佇まい。
この話は後ほど。


2Fのショールームに上がり、試乗に関しての一筆を書いた後、
「ではB5の試乗に行きましょう」という話になる。

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青いのが試乗車のB5でシルバーの方が今回お世話になったD5。


え?え?え?、B5ですか?
一応F10には乗ってますけど、それは普通のBMWなわけで。
いやいやBMWってだけでもかなりなものだとは思うが、そんなものが一瞬にして霞んでしまうこちらはALPINA。

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営業の方はさすが一流メーカーの営業マンたるスーツを着用し、その立ち居振る舞いもスマート。

「ではどうぞ」と言われ運転席に乗り込む。
B5のシートはスポーツシートはオプションとなるらしく、コンフォートなタイプのシート。
これの方が腿裏が何となくしっくりきた自分は、もうおっさんなのかも知れない。

シートを合わせ、ステアリングを切るといつも乗ってる自分のアクティブステアリングとは違って自然な感じ。
アクティブステアリングも乗り慣れるととても楽な装備だが、無ければ無いで何でもないんだなと思う自分がそこにいた。

軽くアクセルを踏んだ瞬間に「おぉ!」と思わず声が出てしまう。
自分が乗っている同じ車体とは思えないくらいに軽く速度が上がってしまう。
車重が500kg位軽くなった錯覚を覚える。
加速の仕方がフワッとしている。
それは落ち着きが無いというのでは無く、重たい鉄の塊が無理矢理突き進むのではなく、天女の羽衣の如くフワッとした感覚、他にどう言えば伝わるのか判らないが、とにかく凄いのである。

「覆面がいますので気をつけて下さい(笑)」と営業さんから注意を受けるが、これは冗談抜きに本当に注意しなければならない事案である事は直ぐに察知した。

一般道ではタイヤのノイズなどが若干気になる事もあったが、高速の料金所を通過し前方が開けた瞬間に右足に力を入れるやいなや、乾いたマフラー音とともにタコメーターはあっという間に4時方向まで軽々移動、シートバックに体がグイッと押しつけられる感覚の中、呼吸は人工呼吸器で強制的に肺に空気が送り込まれるような感覚を覚えた。

「すげ〜」
60km/h以下では若干硬めの乗り心地だったが、高速道路上ではそれが全く感じられずに、気づけば大きな声では言えないが、まぁそこに当局の関係車両がいれば直ぐさまルーフから赤色回転灯が飛び出し拡声器で停止指示を出して免許証拝見、運転手さん後ろの車に乗って下さい、これで間違いないですねと計測メーターを見せられ、ハンコがなければ拇印で結構ですと朱肉を出されて青い紙を1枚頂いて、ではこの先も気をつけて運転して下さい的な流れになる速度域で助手席のD5オーナー様や後部座席のメーカー営業さんと軽く談笑出来るような、世の中的には一般高速道を80km/hで走行しているかのような、もっとざっくり言えば体感速度は実速の2/3って感じ。
いや、実際はそれ以上は出さなかったがきっと160km/hでも同じ様な感覚で巡航出来ちゃうんだろう。
そうなれば感覚的には実速の1/2って感じだ。


踏めば1.7tからある車体をEP71スターレットターボのレベルでいとも簡単に加速させ、高速巡航にいたってはドライバーやパッセンジャーに何のストレスも感じさせない、強いてストレスと言えばこれ以上の速度を出すと高額納税者になってしまいしばらく運転が出来なくなってしまう恐れありという事くらいのポテンシャルを持った1台。

ステアリングに伝わる感覚はとてもダイレクトで、ほとんど遊びがない感じだが、個人的にはとても好感が持てる感触。
真っ直ぐ走りたいのであれば、ハンドルを真っ直ぐ持っていれば良い、変な微調整はほとんど必要なし的なダイレクト感。


今なら即納出来ますがとの声もあったが、嫁を質屋に入れてでもの領域はとうに超えて、フラット35の住宅ローン審査を通さなければならない様な価格帯の車両なので、リップサービスのセールストークと判っていても丁重に辞退する。

月々30万の経費を作らなくちゃならないくらいの生活になったら、あの店に電話して「1台陸送して」って言ってのけたい。
そんな事を思ったある日の出来事だった。

以上、ニコルその1の話

写真は沢山撮ったのだが、勿体ないので小出しにしていこうと思う。

ほんと、こんな世界知らなきゃ良かったと半ば本気で思った試乗であった。

by Wonderfullifewith | 2015-02-13 15:26 | くるまのこと | Comments(8)
Commented by papipupepo at 2015-02-13 16:43 x
本当に上はきりがありません。一歩踏み込むと抜け出せない事、確実。踏み込むには決死の覚悟も必要で、恐い、恐い。
しかし、こういう車は、先進国に行くと一般道でも十分に乗り甲斐があります。
都市部を抜け、郊外や山岳ワインディングロードに行けば、例え片側一車線で分離帯・ガードレール無しの道でも速度制限解除(法定最高速度80か100kmが一般的)ですから、高速道路でなくても、車の性能を十分発揮出来ます。逆に普通の運転技術の持ち主では、例え他の車がいなくても、制限速度すら出せない場所が多々あります。
北海道に先進国並みの交通法規(と交通管制)を導入すれば、観光客がドッと増えると思います。観光誘致にどうでしょうね。だからと言って交通事故が増える訳ではないことも先進国で証明済みです。事故が多いのは交通管制制度が稚拙だからなので。雪の季節は別の考えが必要かも、ですが。
Commented by ひろさん at 2015-02-13 23:42 x
ついに新たな領域に踏み込んでしまいましたね。
んで、拇印押してきたんですか?契約書に・・
Commented by Wonderfullifewith at 2015-02-14 07:08
papipupepoさん
今回は本当に素晴らしい世界を垣間見せて頂きました。
この様な機会を与えて頂くにあたり、D5オーナー様のマル運さんには大変ご尽力を頂き、私にとってはまた一つ忘れられない日となりました。
北の大地の場合、夏場若干平均速度は上がるかも知れませんが(笑)、冬は冬で必然的にのんびり走らなければならないのは、その地でアクセルを踏んだ事がある人なら誰しもが感じる事ですね。
Commented by Wonderfullifewith at 2015-02-14 07:10
ひろさん
凄い世界があるもんだと感心するやら感動するやらでした。
でも「彼も人なり、我も人なり」って言葉がありますから、かなり厳しいですが絶対に不可能な世界ではないと自分に言い聞かせて、これから仕事に励もうと思った矢先に税理士さんから「今期の状況ですが・・・」となかなか厳しい顔で説明された瞬間に夢から現実に引き戻される自分。
まだまだ精進が足りないようです(^_^;)
Commented by d5svb98 at 2015-02-14 22:15
こんばんは、マル運です。

先日は、楽しい時間を有り難う御座いました。
また、遠路からお越しでセミナー後に、お疲れ様でした<(_ _)>

購入当初、130キロに警告音が無いと、本当にいつのまに・・・状態だったんですよ~
いまだに設定を解除せず自分への注意喚起にしようしております(^^ゞ
Commented by Wonderfullifewith at 2015-02-15 07:20
マル運さん
先日は本当に貴重な時間を提供頂きありがとうございました。
俗っぽく言えば「イチオシアイドルの楽屋に挨拶に行った」感じの、ある意味有頂天な気分でした(笑)。

確かに「なぜ今?」って感じで鳴りましたよね。
全く速度感を感じないのがある意味怖いくらいでした。
どこかで第三者的な信号がないと、止められて「何キロ出してたの!」って怒られるの間違いないです。

自分も早速500円貯金始めます!(間に合うのか?)
Commented by pedi5 at 2015-02-15 08:19
Alpinaは新車で購入するとビックリ価格ですが、セコハンになるとこれまたビックリで意外な身近さを感じるかもしれませんね。特にオプション関係は得した気分になること請け合います。ってな方法もありますよ。
Commented by Wonderfullifewith at 2015-02-15 08:52
pedi5さん
D5の中古車を探しましたが、ほとんどが練馬のロペライオって店に流れてるようですね。
そこに出てる車は自分が欲しいなぁと思うオプションがあまり付いてなくて、ちなみに何も考えずに欲しいオプションを追加したら1500万弱になりました(笑)。
その中から厳選しても1300万。
なかなか敷居が高かったです。


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