2014年 06月 20日
夢の時間は
アルピナは自分の中では憧れのメーカー。
普通のBMWよりも当然お高い価格設定は、性能は当然ながらいくらかはブランドバリュー的なものも入っていると、憧れの中にも冷静な計算を入れたりする。

だがアルピナとて単にブランドだけで商売が出来る訳でも無いだろってことが理由かどうかは判らないが、ここ最近のディーゼル車ブームの中で本邦にもディーゼル車を投入してきた。

ALPINA D5、3Lの6気筒シングルターボディーゼル。
主要諸元を見るとDOHCなのか!。
本国ではシングルからトリプルまでターボがあると聞くが、その中で戦略的な価格をひっさげての登場に世の中はどよめいた(と思う)。

本体価格995万円!(消費税5%当時、今は残念ながら1000万オーバー)。
そりゃぁクルマに1000万近く出すとなれば、普通の人間なら家族会議から始まり、銀行との折衝、時に親類縁者までも巻き込んだような上へ下への大騒ぎになるのは想像に難しくない。

価格設定には色々な仕掛けやからくりなどが隠れているのは百も承知だが、もしかしたら必死に頑張って頑張って頑張り抜けば、ひょっとしてどうにかなるんじゃ無いか?と思わせるようなこのお値段設定はとても魅力に感じていた。
実際は「オプションは如何なさいますか?」の時点で計画はもろくも破綻するんだけど。

世の中的には800万近くのBMWを購入し、その後にあれこれどれそれ取り付けてみたら、あっという間に数百万の出費なんて普通に起きてる(事があるらしい)ので、それなら(ほとんど)「弄らなくて良い」ALPINAを候補に挙げるのもそれはそれで間違った選択では無いんだろうか?と気づくにはちょっと遅すぎた50の春。


ただ悲しいかな自分はそのD5の現車を見たことも触ったことも無い。
経済が氷河期から全く抜け出せないような北の大地では、当然街中でALPINAを見かけることも全くと言って良いほどない。
アベノミクスはブラキストン線を越えられないのか!。

それでもネットのオーナーさんの記事を読みながらエアーオーナーの気分に浸っているとき、
「今ならD5オーナーさんに会えますよ」とある方からお誘いを受けた。

願っても無いチャンス、それこそ万難を排してでもこの機会をものにせねばと意気込んだところで自分がアルピナオーナーになれる訳でも何でもないんだが、この胸の高鳴りは思い起こせば初めて「港北」に足を踏み入れたときと同じ?。
今でもあのときのドキドキ感は忘れない。
暗闇の中に燦然と輝くサンヨン軍団の皆様の愛車達。
そう、例えるのならばアイドルの握手会に出掛けるような気持ちだと言えば判るだろうか。

そんな気持ちを胸に約束の場に車を走らせる。
高速道路を制限速度の2倍位で駆け抜けたい衝動に駆られながらも、大人になった自分は安全運転に徹する。

この日はD5もそうだがB5にもお目にかかれるという強烈なまでのシチュエーションが待っていた。
B5、知らない人はググってねってここを見てる人でB5を知らない人はいないと思うので適当に割愛するルけど、簡単に言えば4ドアのスーパーカーね。
スピードメーターなんて330km/hまで刻んでるんだからね。
これが虚仮威しじゃ無くて、「出るところで本気出したら出ちゃうよ!」ってクルマだかなんだか判らないようなちょっとおかしな表現になっちゃう位の潜在能力を持ってる車なんだから。
何も知らない普通の人が見れば、BMWでしょ?って終わっちゃう位なんだけど、見る人が見れば「おおおおおっ!ALPINAじゃん!」となってしまうフェロモンオーラ振りまきまくり。


M5はディーラーショールームでも見たことがあるし、幸いなことにお近くにオーナーさんがいらっしゃるため、これまたスンゴイM5を間近で見ることが出来るのだが、B5は自分の中では全くの未体験ゾーン。
BもDも一度に見ちゃって目が潰れないか?と心配してしまう位のテンションマックス状態。


待ち合わせ場所の北菓楼本店に到着し、昼食を摂りながらしばしの談笑の後に
「じゃぁちょっと行きますか」ってことでツーリング決定!。

なんとここでD5オーナー様にお昼ご飯をゴチになってしまうと言う、本来であればこちらが歓迎接待しなければならない場面なのになんたる失態。
加えて会計時に「ポイントカードありますか?」との店員さんの問いかけに「ありますあります」と図々しくもポイントカードを出して判子まで押して貰うというまんま他人のフンドシで相撲を取って、負けたのに相手から懸賞金のおこぼれまで貰っちゃうようなことまでやってのけてしまった自分はどう考えてもアルピナオーナーの器ではなさそうだ。

てゆーかさ、
ツーリングって個人的にはほとんどやったことが無くて、いつもこちらのお仲間とかち合うときはファミレスかBaseでジャッキアップしながらって事がほとんどな訳で、車に乗ってどこかにみんなで出掛けるなんて事は今まで無かった訳で。

ドキドキしていた。

いや北の国からの純の台詞回しじゃ無くて、あ、行く所は北の国から方面なんだけど、どぎまぎしている自分にD5オーナーさんは「この連絡ツールを使って下さい」と初めましての自分にそんなものまで渡してくれて、あいにくの曇天、時に雨天、しばしば豪雨の中を3台のドイツ車が走り抜ける事となった。


D5が先頭、B5が2番手、そして自分は最後尾。
にしてもD5オーナー様、北の大地の道を知りすぎ(笑)。
何でこんな裏道をご存じなんですか?って地元のおばちゃんが使うような道を何事もなかったように選んで走ってしまうんだから凄い。
a0015198_1715407.jpg
この状況を体験したことがあるのは、きっと北の大地では自分だけでは無いか?と根拠もへったくれも無い優越感に浸る。

空知の片田舎の道を走るALPINA。
a0015198_17472927.jpg

自分はとても幸せな時間を過ごしていた。
1本の電話とメールが来るまでは。

メールの詳細な内容は割愛するが、要約すれば
「本日父の日につき実家詣決定。先に出掛けているので17時に部活から戻る娘をピックアップして合流すること、以上!」

視力を司る組織周囲の分泌腺から、やや塩味を帯びた液体が出てきたと同時に前方視界に乱れを生じた。
「なぜに今日が父の日?」
カレンダーを恨んだところで、これらの命令は絶対。
自分だけ出向くのならば「今日はパスさせて下さい」の懇願が出来ようが、娘の送迎条件を人質的に突きつけられてはいかんともしがたい。

楽しいはずのツーリングが、一瞬にして複雑な気持ちの中でのツーリングとなった。


車は山道に入り「千望峠」へ向かう。
恥ずかしながら初めて走る道と峠。

にしてもD5の底力は凄い。
一般道ならば500馬力オーバーのB5の追随を屁とも思わぬ感じで爆走する。
D5は280馬力で60kgm、B5は537馬力で74kgm、528は258馬力で31.6kgm。
アルピナのトルク凄すぎ。
こちとら付いて行くのがやっと。
でもって、アイドリング時のエンジン音が「これ本当にディーゼルなの?」って位に静か。
日本車のガソリン4気筒エンジン並みかなぁ。

ちなみにB5の野太い排気音も痺れる。
交差点で一時停止して、そこから一気に右折で加速した時のタイヤのスキール音を聞いた際に500馬力オーバーは伊達じゃない事を再認識。

峠で車を並べメールの件をお伝えし自分の夢のような時間はここでおしまい。
a0015198_1759628.jpg
ステキな時間をありがとうございました。

a0015198_180512.jpg
LCI後の本邦第1号車らしいこちらのD5、この写真を見ればオーナーさんがどなたかきっとすぐに判ってしまう位に全国的に有名な車だ。
奥のB5もたぶん全国的に有名な車だと思う。
内装がとてもステキだった。
シートの背もたれに付いているアルピナマークだけでも良いお値段なんだろうなぁとそんな細かいところで値踏みしているようではやっぱり大物にはなれそうも無い。

(とっくにないけど)後ろ髪を引かれながらアルピナオーナー様に別れを告げ帰宅の途につく自分。
この日が父の日じゃなかったら、あと2時間、いや3時間は一緒にドライブ出来ただろうに。
夢の時間はあっという間に過ぎるものだ。

頑張って貯金に励もうと気持ちを新たにした父の日であった。

by wonderfullifewith | 2014-06-20 19:50 | くるまのこと | Comments(6)
Commented by kotodaddy at 2014-06-21 13:09
うむ。ワタシも以前に記事にした通り、やっぱりALPINAですかねぇ。
モータショーの類に行っても、フェラーリやポルシェはあくまでも現実と離れた
憧れの対象にしかならず、しかしALPINAは他の人からみれば単なるBMWで、
見る人が見れば「うぉお、ALPINAじゃねーか」となるところが一番みたいな(笑)。
まさに「羊の皮を被った狼」。世間体ってもんもかろうじて保たれそうで、この路線
が実は個人的には安心できるせいなのかも・・。
私にはムリなんですけど、wonderfullifewithさんはなんとなくイケそうな気が
するんですけどねぇ。めでたくゲットされた暁には北の大地まで行きますので
横に乗せてくださいね^^

ポイントカードのとこ、大声で笑わせていただきました^^
Commented by pedi5 at 2014-06-21 14:23
次は10月の連休頃だそうです。予定を明けておいて下さい。
Commented by wonderfullifewith at 2014-06-21 14:50
kotodaddyさん
Mも勿論ステキで、自分もM風な車に乗ってはいますが、ALPINAには「風」な車がなくてそのものズバリしかないんですよね。
それでいてあまり自己主張することなく、判る人だけが判ってその判った人のテンションの上がり具合はハンパない訳で。

中古車市場を探してもなかなかD5(B5は中古でも全然無理)の玉は出てこなくて、一番確実なのは「新車注文票」に判子を押せば数ヶ月後には入手出来るという、これまたファンキーな方法しかないって所もステキな訳で。

もしも万が一にもゲットしたならば、その時はぜひお越し下さいませm(__)m
Commented by wonderfullifewith at 2014-06-21 14:51
pedi5さん
10月の連休頃ですね。承知しました。
翌週の日曜日はちょっと予定が入ってますので、体育の日辺りの予定は空けておきます。
Commented by マル運 at 2014-06-22 12:56 x
こんにちは、マル運です。

先日は、お忙しい中、本当にお会い出来て良かったです(^O^)
そして、ちょっとの時間でしたが、とても有意義なお時間まで有り難う御座いました。

wonderfullifewith さんの528iの内装、私の好みなんですよ~
今度、是非、ゆっくり拝見させて下さい(^O^)

では、10月に(笑)
Commented by wonderfullifewith at 2014-06-23 10:08
マル運さん
先日はありがとうございました。
無事お戻りになられたようで、お疲れ様でした。
そしてごちそうさまでしたm(__)m。

内装、良いですか?
では車両の交換を(笑)。

10月、お待ちしております。


<< そうだ旅(どっか)へ行こう 田...      消耗品 >>