2015年 06月 22日
自分はアルピナが好きだと言って憚らないが、アルピナは自分にとってやはり夢のメーカーだ。 人生の最後の車に相応しいと勝手に思っているが、メーカーがそれを許諾してくれるかはこれからの自分の働き如何であろう。 選ばれた人のみ所有を許される車と言って間違いはないと思っている。 そしてとある筋の方から「貴重な試乗車が北の大地に上陸しましたので如何ですか?」と連絡を頂いたので、そんなステキな話に乗らないわけには行かない。 それこそ「万難を排して」はせ参じるのである。 事前にお世話になってるDに連絡を入れ、斯く斯く然々でそんな話があるらしいが予定は何時?と尋ねたところ、見事に自分の休日に当たってる。 「試乗の予約入れておきますね」、 とこれまた見事なセールストークに 「是非是非お願いします」 って事になり、こんな素晴らしい話はこの先マズありえないだろうと思った自分は、いつもお世話になっているお仲間に声がけしてみた。 お仲間の一人は新規事務所開設の動きでどうしても都合が付かなかったようだが、もう一人は比較的時間の融通が利く、いわゆる自由業的サラリーマンの方故、予定時刻に現地集合となった。 実際前者の方も自由業って言えば自由業的な方なのは今更言うほどのことでもないんだけどね。 うに丼の積丹から戻り、車を見たら汚れてはいないが埃まみれになっていたので、自宅ガレージからケルヒャーを引っ張り出してきて軽く水洗い。 その際トランク左側に線傷を見つけて凹む。 コンパウンドで擦ってみたが、傷は消えてくれない。 再度凹むも気を取り直してDへ向かう、生き急いでる感満載のおっさん。 そんな書き方をしたらディープシーブルーに対して失礼だろって感じもしないでもないので、自分が好きな青の3番目という表現に変更する。 ちなみに1番はアルピナブルー、2番はルマンブルーだ。 話戻して 今回試乗車として予約を入れたのがこれだ。 これだけでご飯3杯はいけそうな位の勢いだ。 この2月に東京のニコルで見た車両と同じ。 まさか再びお目にかかれるとは思いも寄らなかった。 君は私に出会うために遠く米国で産声を上げ、独逸でそのもてる性能の全てを極限まで磨き上げられ極東のこの地にやってきたのだね。 判った、私は君を快く受け入れよう。 契約書に気持ち良く判子をついてやろうではないか。 と言えない自分が悲しい。 ほんのひとときの割り切ったお付き合い。 全ては一期一会。 君は自分の手を離れてまた別の地で他の誰かと密会を繰り返すんだね。 と言う気分。 虚しい。 東京で出会った時はまだ慣らしも終わってない状況だったが、今回はしっかり走り込まれてきて全開かましても全然問題ない状況。 ニコルの営業さんとT氏と一緒に試乗に出る。 ETCカードを挿入し、一応営業さんに「どの辺りを走れば良いですか?」と確認するも、返ってきた返事は「私はよく判りませんのでお任せします」。 てことで、折角ETCカードを入れたことだから高速道路へ車を持ち込む。 ETCゲートを潜り上り坂を駆け上がる。 合流から一気に追い越し車線に入らなければならい位に勢いが良い。 基本的にSUV(BMWはSAVか)なので前方視界が良い。 軽く流したところで前方の視界が開けたので、右足に力を込めたら自分の想像とは全く違う勢いでタコメーターが跳ね上がる。 「これってディーゼルだよね」 2000rpmからは何のよどみもなくレッドゾーン付近まで回るエンジン。 それに伴いスピードメーターもビックリするような数字の所まで行きそうな雰囲気。 あくまで行きそうな雰囲気であって、本当にイッたかどうかは定かではないが、気分的には間違いなくイッた気になったと言う表現がこの場合に相応しいか判らないが、とにかく笑ってしまう位に速い。 シートに背中を押しつけられるのがハッキリ判る。 運転していて何の不安もない。 2月に体験したB5のあの記憶が見事に蘇る。 助手席のT氏と後部座席の営業氏とへらへらと談笑出来る状況だが、速度計の針はここでは書けないような数字を示している。 「いやいやダメだわ、免許証直ぐになくなるわ」と常識的な速度まで減速。 ブレーキを踏みながらも顔はにやけっぱなし。 高速道路を降りたところで「冥土の土産に運転してみる?」との申し出に「マジですか?」とビックリした様子のT氏。 ニコルの営業氏にもその旨をお願いする。 信号待ちでさくっと運転交代して一般道をDまで運転して貰う。 会話の中で「パパが青いメーターのBMW風クルマを買う理由」のプレゼンを考えてねとT氏にお願いするおっさん(笑)。 きっとニコルの営業氏は「ほんと困った庶民だ」と思っていたに違いない。 途中、反対車線からめざとくこの車両を発見したドライバーがいたが、きっとゴールドデコラインとアルピナホイールにただならぬものを悟ったんだろうね。 だってこんな組み合わせのX3なんていないもの。 つくづくそのドライバーもラッキーだわ。 街乗りでは若干ターボラグがある様な感じもするらしいが、そんなの最高出力370馬力、最大トルク71.4kgm、0-100km/h 4.9秒の前にはどうでも良い感じ。 D5よりも馬力があるんだからどうしようもない。 ここでシングルターボとツインターボの違いが出てくるんだろう。 にしても普通に奥様が運転出来て、4WDだから冬道もバッチリ。 試乗車として乗り回して9.9km/L。 これで燃料が緑色のノズルなんだからランニングコストはお財布にやさしいこと間違いなし。 家族へのプレゼンの際はこの辺りを強く押すことをオススメする。 間違っても車両本体価格から話を進めてはならない。 なぜならその数字は非常に気持ちの良い並びの4桁なのだから。 程なくして無事にDへ到着。 ぐるりと車両を見渡す平民2名。 マフラーはアクラボビッチ。 ステキすぎる。 どうにかならないものだろうかと捕らぬ狸の皮算用が輪を掛けて変な考えを起こしている。 トランクルームもそれなりの広さがあり、通常使いには全く問題ないだろう。 基本X3だからね。 1等の宝くじが当たったら自分も家族車に欲しいと本気で思った1台だが、寝言ってのは寝てから言うのが礼儀らしいので、試乗記念に頂いたアルピナのラインナップカタログを枕の下に忍ばせて眠ることにする。 日本限定180台(一説にはもっと少ないかもしれない)だから、この車を所有出来る人は本当に幸運な人と言えよう。 5年落ちの中古ならどうにかなるかなぁと考える前に、今オーダーしても来年納車だから実際は6年後の自分の年齢を考えたら車どころの騒ぎじゃないかも知れない。 乗ってる車は「電動車いす」なんて冗談にならないのだからさ。 今回この様な貴重な体験が出来たのも、自分にALPINAの素晴らしさを改めて感じさせて頂いたpedi5さん、試乗予約を入れて下さった担当ディーラー営業さん、そしてニコル営業氏のお陰に他ならない。 ここに感謝の意を表明する。 トマムで雲海を見て、積丹でうに丼食べて、戻ってアルピナの試乗をする休日。 走行距離も1日で500kmを超えてるんだから、アホの極みとしか言いようがない。 命短し、遊べよおやじ。 ここに完。
by Wonderfullifewith
| 2015-06-22 19:13
| くるまのこと
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Comments(13)
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pedi5 at 2015-06-22 21:31
こんばんは♪
その筋の方です(笑) ブログ、さすがに1日で2件上がったので、試乗はされなかったのかと思っていましたら、やはりこの機会は外せないですよね。E60B5の彼も試乗したみたいです。 試乗会を東北地方で行い、その後フェリーでクルマの性格からして売れ筋の土地札幌まで北上を続けたようですね。 函館では私も乗せてもらいました。いくつか打ち合わせもでき、とても良い機会でした。コアーなファンが札幌にいるので彼に連絡しておきますとニコルのDマンに話しておきましたよ。 でもshigellaさんはセダンのイメージですから次期D5狙いで行って下さいね。
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DORA-Q
at 2015-06-23 00:23
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羨ましいですね♪
声をかけてくれるなんて流石ですね。 クレーマーな私には声もかかりませんし、あったことすら教えてくれませんでした(苦笑) ここ最近、相当なアルピナ圧力がかかっているようで、今後が楽しみです(笑)
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d5svb98 at 2015-06-23 09:29
こんにちは、マル運です。
ハイドラで到着した場所を見て、直感しておりました(笑) XD3こそ、冬期間でも安心して乗る事が出来る、北海道に合ったアルピナですよね(^O^) どうですか、ディーゼル? ほぼ同じエンジンのX5のディーゼルとエンジン音とかがだいぶと違うとか・・・やはり、アルピナ車でチューンをおこなっているからなんでしょうかね??? 私は、シングルターボのD5で十分です~ これ以上、パワーやトルクがあっても宝の持ち腐れになるかと(^^ゞ 傍観者でいる為にも(笑)
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mikamikuma
at 2015-06-23 13:47
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Wonderfullifewith at 2015-06-23 13:55
pedi5さん
この度は大変貴重な情報をありがとうございました。 今回の試乗を逃したら、それこそ「幸運の女神に後ろ髪はない」ってのを身をもって証明することになります。 なので万難を排してDに飛び込みました。 いつかはアルピナ、そんな気持ちを新たにした次第でありますが、こればかりは気持ちだけではどうしようもない世界なので、ひたすら働いて働いて働き続けることをここに宣言いたします。 次期D5、キープコンセプトっぽいので違和感ないかも知れませんね。
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Wonderfullifewith at 2015-06-23 14:01
DORA-Qさん
今回は事前に情報を入手していたので自分も試乗出来ましたが、そのような話がなければきっと軽くスルーだったと思います。 担当営業産も「そんな情報どこから仕入れたんだよ」って感じだったと思いますが、流石に嘘をつくわけにも行かないので、温情で予約を入れてくれたんだと思います。 やはりニコル様ですから、客を選びますよね(笑)。
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Wonderfullifewith at 2015-06-23 14:04
マル運さん
行動を読まれてましたね(笑)。 でも今回は本当に素晴らしい体験をさせて貰いました。 Mも凄いと思うのですが、自分のM経験はE34のM5だけなので、それ以降どうなってるか判らないんです。 聞いた話だと「とんでもない位に速い」って事は情報として入手していますが(^_^;)。 350馬力は本当に凄かったですが、傍観者でいるためには右足の抑制を強く要求される車両だと思いました。 別の意味でストレス溜まる恐れがあります(笑)。
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Wonderfullifewith at 2015-06-23 14:05
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kotodaddy at 2015-06-24 18:37
あんぎゃ~、ALPINA XD3!?
いや、こういうクルマが出たってのは知ってましたけど。 定価がワンツースリーフォーみたいな適当に決めたみたいなのも 知ってましたけど。 スーパーなクルマって試乗とかしちゃうと、何かこう、自分の基準点 みたいなものが壊される気がしませんか? 甚だしくランク違いですけど、その昔、インプレッサWRXに試乗した際、 「速い」って言葉の基準が乗り始めて数秒で書き換えられました。 その後はどんなクルマに乗っても「アレに比べりゃな・・」と、どこか 冷めた自分がいます。 さぁ、このまま普通でいられるんでしょうか、 Wonderfullifewithさんは!
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たくみちゃん
at 2015-06-25 10:19
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お礼が遅れました。
先日は貴重な体験を共有させて頂きありがとうございました。 怒涛の鬼トルクがスピードメーターを跳ね上げる加速 苦痛にならないのが怖い走行スピード 何を取っても限界値が僕の想像を超えた向こう側に有る余裕 ただただ感動しました。 来年にはD5が納車と噂されている様なので、 ならし運転にお付き合いさせて下さい(笑)
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Wonderfullifewith at 2015-06-25 16:47
kotodaddyさん
時々言われる言葉に「住む世界が違う」ってのがありましたか、XD3はまさにそれでした。おそらくはMやALPINA全般に言えることかもしれませんけど
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Wonderfullifewith at 2015-06-25 16:50
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Wonderfullifewith at 2015-06-25 16:55
たくみちゃんさん
楽しい時間でしたね。 恐らくは一生経験出来ないかもしれない事ですから。 D5、ランニングコストが大変お得なのでとても魅力なのですが、その前に進撃の巨人のごとくのイニシャルコストが自分の前に立ちはだかってます。 結果として9年目の家族車、車検代10総額万円です(~_~;)。 ブレーキパッドの残り3ミリ、交換は音が出でからとなりました(貧爆)。 |
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